メメント

結構面白かった。桃華月譚のアニメの元ネタらしい。

桃華月譚、ゲームとかはやるつもりはあんまりない。アニメの逆再生手法が良くない方向で話題になったが、仮令評価が低くとも見なければいけないなあとは思う。

メメントの話をしよう。冒頭のインスタント写真の逆再生で観客は「時系列が逆転している、特殊な映画なのだ」ということに気づく。その後は主人公の短期記憶が続いている限りの映像をパーツ毎に時系列的に逆配置してつくられている。

で、その逆配置の合間に、主人公が追い込まれていくまでの話が、今度は時系列順にモノクロームで再生されている。つまり映画の結末はモノクロの時間軸とカラーの時間軸との折衝点、ターニングポイントともなる大きな事件を配置して映画を折り畳んでいるわけだ。

ムカつくかなと思ったのはこういうことを一度見ただけでは不完全燃焼となるように作られているのではないか、と気付いた時だ。

手法としては新しく、短期記憶しか保持できない主人公の不安感を追体験しつつ、まるで記憶が未来から降ってくるかのような感覚的矛盾を覚えられるのはとても楽しい。

しかし、二度目を見なければたまらない!というような作りはやっぱり理不尽だ。あらゆる点で公平であるべきだと俺は思うので。

マトリックスのトリニティ役のあの人をああいう役に起用したのが個人的には面白かった。俺は俳優や女優をほとんど気にしないたちなのだが、怪しく現実離れした世界に誘い込むための道具としてみるとめちゃ良い配役だったのでは?と思う。

まあここまで基礎を固めてしまっては桃華月譚を見るしかないだろうな。気になる奴は片っ端から!!

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